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2009年02月16日
鉄板焼きの大都会本館 アゴのオーダーメイドプロテーゼの解説その2
今日は仕事がお休みだったのですが、夜は家族で食事に出かけました。
息子が月に一度通っている、マインドセットスクールという集まりが縁で知り合いになった方が経営しているお店で、高田馬場駅近くにある、大都会本館という鉄板焼きのお店です。
大都会というお店の名前自体、押し出しが良いお店ですが、入口には大きな看板付きの立派な扉があり、なかなかの風格です。

今日初めて伺ったのですが、とても大きなお店で、日本だけでなく、ドイツにも系列店をお持ちだそうで、とても驚きました。場所柄、早稲田大学の関係者や、お忍びで著名人などがよく来店されるのだそうです。
著名人が来店するだけあって、お料理はどれも美味しく、堪能させていただきました。
お店は60年ほど前からある老舗だそうで、創業当時はミルクホール(喫茶店のような場所)だったそうです。最近内装を全面改装されたそうですが、レトロな雰囲気も残した素敵な雰囲気のお店でした。

店内にはミニギャラリーがあり、今日はちょうど動物画作家の石山徹さんの個展も行われていて、お料理だけでなく、絵も楽しませていただきました。お願いすればペットの絵を描いて下さるそうなので、我が家のマロン(トイプードル)も早速お願いしようかと、画家さんの連絡先をメモってきました。個展は2月末まで行われているそうです。
さて、今日は前々回のブログの続きで、当院オリジナルの、アゴのオーダーメイドプロテーゼについて解説します。
まず、通常のアゴのプロテーゼ(既製品)は、写真のような形をしており、厚みや幅など、いろいろなサイズがあります。

これを歯茎のあたりを切って、アゴ先の骨の上に載せるように挿入することによって、アゴの形を整えるのです。しかし、特定の人に合わせてデザインされているわけではないので、プロテーゼの裏側はツルツルの真っ平ら。これに対してアゴの骨は真っ平らではありませんから、適切な位置に挿入されていないケースが多々あります。
こちらは既成のプロテーゼ挿入例ですが、レントゲンで側面を見ると、うまく挿入されているケースかと思います。(見やすくするために、皮膚の輪郭を白線、骨の輪郭を赤線で補助線を引いています。肌色はプロテーゼの形です。)

ところがこちら。アゴ先ではなく、上のほうにズレているのが分かりますね。本来の先端からずれてしまうと、アゴ先の形も2段に割れたコブか、二重あごのようです。

こちらも同様。しかも、アゴの骨は先端より上の部分は吸収されやすいので、骨が陥没してプロテーゼがめり込んでいます。

こちらは相当めり込んでいます。これではいけません。

こちらは初めに供覧したケースですが、側面からみると大丈夫でも、正面視するとアゴ先が微妙に曲がっています。

触ってみると、ご覧のようにプロテーゼが傾いて挿入されていました。

結論を申し上げると、プロテーゼはアゴの骨の上に直接載せるものなのに、骨の表面の形に適合するように作られていないので、ズレが生じやすいのです。手術操作自体が不正確であることも原因しています。
この欠点を治したのが、当院のオーダーメイドプロテーゼです。順を追ってご説明します。
まず、プロテーゼ挿入手術前には、全例でレントゲン撮影をして、皮膚の輪郭、アゴ骨の輪郭(側面)を正確に把握します。(骨と皮膚の輪郭が同時に写るレントゲン撮影です。)
次に、手術後のアゴの形をシミュレーションして、この形にするために必要なプロテーゼの形(側面の断面)をデザインします。
E-lineというのは鼻先とアゴ先を結んだ直線で、唇がそのラインを超えると口元が出っ張って見えます。したがってプロテーゼの側面をデザインする際には、プロテーゼ挿入後のE-lineでは唇がラインを超えないようにデザインします。

次に、触診と計測、そして経験に基づいて、側面だけでなく3次元的にアゴ骨の先端にぴったりフィットするようなプロテーゼをデザインします。

デザインに基づいて、医療用のシリコンブロックから、その患者様のアゴの骨だけにぴったりフィットする、世界にたった一つだけのプロテーゼを削り出します。すべて手作業ですので時間がかかりますが、手間を惜しんでは正確な手術はできません。
プロテーゼ挿入術は、安全に、適正にデザインされたプロテーゼを、予定された位置に正確に挿入してはじめて成功と言える手術です。プロテーゼの作成だけでなく、手術自体も正確に丁寧に行うのは、言うまでもありません。

実際の手術例を供覧します。
症例1 アゴ先の骨の輪郭にプロテーゼがぴったりと合い、適切な位置に挿入されているのが確認できます。

症例2

症例3

症例4 こちらは先にお見せした、既成のプロテーゼがアゴ先からずれ、しかもアゴ骨が吸収されてプロテーゼが食い込んでいた症例の修正手術です。
土台の骨自体が吸収・変形していたので、やむを得ず、この変則的な形に合わせてプロテーゼを作成し、挿入しています。いわば、立体パズルのようなものです。

投稿者 ginzamiyuki : 2009年02月16日 00:18