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2007年06月22日

男の脳、女の脳

脳にも身体的な特徴と同じように生まれながらにして、明らかに性差があるのではないだろうか?と、いうようなお話をしました。それでは、いつごろ、どうして脳にも性差がうまれるのでしょうか?

 たった1つの受精卵から細胞分裂を繰り返して、無数の細胞が作られ、それぞれがいろいろな役割を持った器官に分化していき、受精後、14~16週ぐらいには、ほぼ器官形成ができあがるといいます。それ以前の発生の初期段階での人間の体の基本形は女性型なのです。

 性染色体にXYの遺伝情報を持つ個体は、生殖器原器が精巣へと分化し、精巣が形成されると男性ホルモンが分泌され始めます。どうやら男性ホルモンの分泌が本来女性型である胎児の男性への分化に重要な働きを持っているようなのです。

 男性ホルモンが働きかけることで、女性器では陰核(クリトリス)となるところが、大きくなりペニスが形成されます。左右の小陰唇が癒合して袋状となり、陰嚢が形成され、そこに精巣が降りてくるのです。外性器は、男女の特徴上のもっとも顕著な性差ですが、このように男性ホルモンの影響を受けて分化していくのですね。

 それでは脳はどうでしょうか?男脳、女脳といものがあるとしても、外見上でも顕微鏡で見てもその違いは何らありません。しかし、その脳が行なう精神活動には明らかに生まれながらにして性差があるのです。そのように脳に性差が生じるはっきりとした機序は、実のところよく解っていないのです。

 私の個人的な仮説としては、脳の性差の発現にもやはり男性ホルモンの影響ではないかと考えています。つまり、未分化な脳がある一定量以上の男性ホルモンに曝露されることで、男性脳になるになるのではないかと思われるのです。

 男性脳になるためには、脳が男性ホルモンンに曝露されるということが必要であるとすれば、なんらかの原因で脳に対する男性ホルモンの曝露がうまくいかなかった場合はどうでしょうか?人間の発生段階の基本形は女性型ですので、脳の男性ホルモンの曝露が不完全となった場合、脳は女性脳になってしまうことが考えられます。

 すなわち、遺伝的にも身体的特徴的にも男性であっても、何らかの原因で脳に対する男性ホルモンの曝露が不完全となった場合には、脳は女性になってしまうのです。このような原因で Gender identity disorder の症状が発現するのではないかと、私は考えています。

投稿者 root : 2007年06月22日 12:08

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