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2009年09月22日
でべそ形成術(おへその再建術)
女性の中にはおへその形にコンプレックスを持っていらっしゃる方も少なくありません。なかでも「でべそ」の場合には、深刻な悩みを持たれているケースが多いようです。
でべそは温泉などで裸になった時はもちろんのこと、水着を着たときにもはっきりとわかります。特に若い女性はでべそを恥ずかしがるようです。ある調査によれば、でべその手術患者の7割は30歳未満だということです。
それでは「でべそ」という状態は、なぜ起きるのでしょうか。これを理解するには、まずおへその構造を知っておく必要があります。
おへそとは、胎児の時に母体とつながっていた管(いわゆるへその緒)を、出産時に切り落とした時に、赤ちゃんのお腹に残った部分です。通常はへその緒を切り落とした時に、乾燥・脱落した部分が収縮し、凹んだ状態になります。表面から見るとただの凹みに見えますが、その内側には瘢痕組織というものがあります。
この瘢痕組織が内側から押されると、本来凹んでいるべきおへそが出っ張ってしまうことがあります。このような症状を「臍突出症」といいますが、これが一般的なでべその仕組みです。
でべそにはもうひとつ、ヘルニアを伴う「臍ヘルニア」という症状もあります。瘢痕組織が押し出されるのではなく、腹腔内容が皮膚と腹膜に包まれた形で外側に出っ張っている状態です。妊娠や肥満が契機となってでべそになった場合、一般的なでべそではなく「臍ヘルニア」である可能性があります。またでべその部分が柔らかい場合には「臍ヘルニア」である可能性が高いといえます。これは病気の一種です。そのため美容外科ではなく、一般外科で治療を受ける必要があります。
美容外科の対象は、瘢痕組織が押し出されることで生じる一般的なでべそです。原因はいくつか考えられますが、そのひとつに出産時の不適切な処置が挙げられます。へその緒の切断は、本来であれば赤ちゃんのおへそから5ミリ~1センチの所を縛って行うのがいいのですが、この縛る場所が中途半端な場合には、残ったところが固くなってしまうことがあります。こうなるとでべそになりやすいのです。
一般的なでべそを治すには、瘢痕組織の一部を切り取る施術を行います。これを「臍の再建術」といいます。施術時間は30分程度。局所麻酔で行います。
縦長の美しいおへそになるように、切開線も縦方向にデザインするのが一般的です。もちろんデザインは、患者さまのご要望に合わせることができます。瘢痕組織は固く厚みがあるので、メスで一気に切開するのではなく、メスとハサミを併用して慎重に切開していきます。瘢痕組織をある程度切除した後は、瘢痕組織を覆っていた皮膚の大きさや厚さを調整した上で、おへその穴の底の部分に縫合固定します。最後に綿球を使っておへその穴を十分に圧迫し、さらにお腹の左右を引き寄せるようにします。これを「タイオーバー」といい、1週間後に除去します。この間は患部をぬらしてはいけません。施術後10日ほどで抜糸しますが、1ヶ月間はおへその穴を綿球などで圧迫固定しておく必要があります。
一般外科の経験があるドクターであれば、それほど難しい施術ではありません。しかし美容外科の経験しかなく、しかもまだ未熟なドクターの場合には、瘢痕組織を全部取り除くというミスを犯してしまい、臍ヘルニアを発症させる危険があるので注意が必要です。毎回申し上げていることですが、施術を受ける場合にはぜひとも経験豊富なドクターを選んでください。
縦長のスッとしたおへそは、体型をスマートに見せる効果もあります。でべそで悩んでいるのであれば、一度専門医に相談されることをお勧めします。
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2009年09月08日
立ち耳
今回は「立ち耳」についてお話しします。立ち耳とは、耳が頭に対して40度以上の角度で立ち上がっている状態をいいます。通常の耳は、頭に対して約30度の角度で寝ているため、正面からはそれほどはっきりとは見えません。これに対して立ち耳の方は、この角度が大きいため、耳が正面からはっきりと見える状態になります。
例えば芸能人の中では、佐藤藍子さんや織田裕二さんといった方が立ち耳だと思われます。正面から見ると、耳の存在感が大きいですね。「タモリ倶楽部」の「空耳アワー」に出ていらっしゃる安齋肇さんも、ご自身が「私は立ち耳で」とおっしゃっていましたが、確かに髪の毛を短くすると耳が目立つようです。
もちろん立ち耳というのは決して病気ではありませんし、その方の顔の個性を形作るファクターのひとつに過ぎません。また出現頻度も高く、5%程度の方は立ち耳だと言われています。しかし立ち耳の女性の中には、耳が目立つことを嫌う方が少なくありません。また欧米では立ち耳を「サタンの耳」といって、いやがる方もいらっしゃいます。そのため立ち耳を治したいというご要望も、決して少なくないのです。
そもそも立ち耳の原因は、いった何なのでしょうか。実は立ち耳というのは、外耳に存在する「対耳輪」と呼ばれる部分が未発達である場合に生じるのです。

対耳輪は軟骨でできており、耳の外側を頭側に折り曲げる形に曲がっています。この形は胎児の段階で形成され、出生後はそれ以上発達しません。そのため立ち耳の状態で生まれた方が、成長過程で自然に治るということはありません。
立ち耳の治療というのは、この対耳輪を形成する手術です。折れ曲がりのない「つるんとした軟骨」を、頭側に曲がった状態に形を変えるのです。手術自体は決して難しいものではありません。
施術方法
1.まず外耳の後ろ側を切開し、軟骨が見えるまで表皮を剥がしていきます。
2.露出した軟骨に、これから形成する対耳輪と同じ方向に、3~4本のスジを入れます。
3.スジを入れた軟骨に対し、マットレス法と呼ばれる方法で糸をかけます。この糸を引っ張ると、スジを入れた部分がキュッと狭まり「谷」ができます。その結果反対側には「山」ができ、耳の外側が頭側に曲がります。これで対耳輪ができあがったわけです。
4.十分に止血した後、切開部の縫合を行います。
5.術後、ボルスター固定を行います。これは、手術で形成された対耳輪の「山側」の両側にできた凹みに沿って円筒形の綿を入れ、糸をかけて圧迫固定することをいいます。切開した軟骨の中は出血しやすい状態になっているため、上から圧迫することで出血を止めておくのです。
6.術後1週間程度でボルスターを除去し、抜糸を行います。
手術自体は両耳合わせて1時間程度で終わります。麻酔も局所麻酔だけでOKです。ただしいくつかのポイントがあります。
まず第1のポイントは、形成する対耳輪の形を適切にデザインすることです。これは美容形成の場合、どの施術にも当てはまる話です。
第2は、軟骨にスジを入れる時の深さです。ある程度の深さまでメスを入れる必要がありますが、あまり深く切りすぎるとマットレス法による変形がうまくいきません。
そして第3のポイントが、術後のボルスター固定をしっかり行うことです。この施術で最も怖いのは、術後出血を起こし、まわりに浸潤してしまうことです。こうなると耳が腫れてしまい、耳が変形することもあります。美容外科専門医ではない一般のドクターの中には、ボルスター固定を行わずに施術を終えてしまうケースもあると聞いていますが、これは非常に危険なことです。
もちろん、きちんとした経験と技術をもつドクターに任せれば、このような心配はありません。立ち耳は簡単に治ります。「耳が大きく見える」ことに悩んでいるのであれば、ぜひ一度ご相談ください。