2009年11月10日
お肌の加齢とエラスチン(2)
前回の続きです。加齢に伴うシワやお肌のたるみは、エラスチン(弾力性線維)の量と深い関係があります。下のグラフは、お肌の中のエラスチンの量が、年齢と共にどのように変化するのかを、おおまかに示したものです。

生まれてから15歳前後(初潮開始年齢)までは、エラスチンは真皮の中に十分存在しており、お肌の張りも100%の状態を維持しています。つまり、赤ちゃんの肌と中学生時代までの肌の張りは、ほとんど変わらないということです。その後25歳前後までは徐々に弾力性を失って硬くなります。25歳以降は急激に減っていきます。そのまま放っておくと、45歳頃(閉経時)にはエラスチンがほぼ失われます。輪ゴムは最初進展良好ですが、時間と伴に徐々に伸びて硬くなり、そして切れてしまいます。まさに、エラスチンの運命と同じです。良く「25歳はお肌の曲がり角」といわれますが、まさにその通りなのです。
45歳を超えると、エラスチンは体内で生成されなくなります。エラスチンの生成は女性ホルモンと関係があるのですが、多くの女性は45歳くらいで生理が止まってしまうため、女性ホルモンも分泌されにくくなるからです。その後のお肌はたるむ一方です。
それではお肌の老化を防止するには、どうしたらいいのでしょうか。ポイントは「早めに手を打つ」ことです。45歳を超えるとエラスチンはほぼ失われ、取り戻すことができません。それならば45歳になるまでの間に、何らかの手を打ってエラスチンの減少をくい止めればいいのです。
そのひとつの方法として挙げられるのが、ヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸を真皮に注射すると、真皮内に水分を保持しやすくなります。この水分がエラスチンの維持や、弾力性保持に役立つのです。
また熱によってエラスチンの弾力性を強くする方法もあります。エラスチンは熱を加えると縮まる性質があります。これを「熱変性」というのですが、エラスチンが縮まればコラーゲン同士を結びつける力が強くなります。「タイタンやリファーム」はこの効果を狙ったものです。
いずれにしても、お肌の中にエラスチンが残っていることが前提です。エラスチンがなくなってしまえば、もはやどうしようもないのです。この場合にはヒアルロン酸注射やタイタンやリファームではなく、切開を伴うフェイスリフトやフェザーリフトが必要になります。
若い方の中には、お肌のシワやたるみの防止など、まだ関係ないと考えている方も多いと思います。しかし実際には、必要になってから手を打つのでは遅すぎることがわかります。
エラスチンは25歳を超えると急速な勢いで失われていきます。「まだ早いかな」と思っているうちにこそ、お肌の加齢防止に向けた手を打っておくべきなのです。
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2009年10月29日
お肌の加齢とエラスチン(1)
前回はセルリバイブジータについてお話ししました。今回と次回はお肌の加齢について、もう少し掘り下げて説明したいと思います。
皆さんもよくご存じだと思いますが、女性の顔は加齢に伴い、次のように変化していきます。
20歳くらいまで
肌に十分な張りがあり、シワはほとんどない。

25歳~30歳
ほうれい線が出始める。

30歳~40歳
ほうれい線が口角を超える。

40歳~45歳
口角の下にマリオネットラインが出る。
ほうれい線の外側にもう1本シワができる。

50歳前後~
シワが枝分かれしていく。
お肌の張りはほとんど失われる。
お肌がたるんでいく。

なぜこのような変化が生じるのでしょうか。その理由を理解するために、まずは下の図をごらんください。

これは皮膚の断面をイラスト化したものです。まず最も表側に「表皮」があり、その下に「真皮」と「皮下脂肪」の層があります。表皮は毛穴やシミに関係があり、真皮はタルミに関係します。加齢によって皮膚の張りが失われ、シワやたるみが生じてくるのは、真皮の状態が変化するからなのです。
真皮の構造をよく見ると、3つの部分で構成されていることがわかります。まずコラーゲンが格子状になっており、その格子が交差する部分をエラスチンが支えています。そして格子の隙間部分にはヒアルロン酸があります。実はこれらのうち、お肌の張りに最も関係しているのがエラスチンなのです。
エラスチンの重要性は別のものにたとえてみると、よりはっきりとわかると思います。
香港映画にはよく建築現場の足場として、たくさんの竹を格子状にして紐で縛ったものが出てきます。これは真皮の構造によく似ています。コラーゲンが竹だとすれば、竹を組むために使われている紐はエラスチンです。紐がしっかりしていれば、この足場も安定しています。しかし紐の力が弱ければ、足場は崩れてしまいます。
建物にたとえてみるのもいいかもしれません。コラーゲンが柱や梁だとすれば、エラスチンはそれらをとめておくボルトの役割を果たします。コラーゲンの格子の間に含まれているヒアルロン酸は、壁や床、天井にあたります。ここでもボルトがしっかりしていなければ、建物は崩れてしまいます。
お肌も同じです。
エラスチンは弾力性のある繊維です。コラーゲンの格子は、この繊維の弾力性によって安定した状態を保ちます。これがお肌の張りなのです。しかし歳を取るにつれて、お肌の中のエラスチンの量はどんどん減っていきます。そのためコラーゲンの格子が崩れていき、お肌の張りが失われるのです。
テレビ番組や雑誌などでは、お肌の張りに重要なのものとして、コラーゲンが取り上げられることが多いようです。しかし本当に重要なのはエラスチンです。お肌の中にコラーゲンが十分にあっても、エラスチンがなければ格子状の構造を維持できないからです。
それでは加齢によって、エラスチンの量はどのように変化するのでしょうか。この続きは次回お話ししたいと思います。